生駒山 高尾渓右俣、佐俣の源流を探る


 



高尾渓は辻子谷ハイキングコースのすなくら橋から始まり管理道付近を源流とするが
一般の登山道ではなく一部は送電塔への巡視路となっている。
古い地図では堰堤の数はしれているがアジサイ園にある案内図では右俣を含めると
16ヶ所も記載されている。
このルートは整備されておらず道しるべも少なく一部斜面上にある道が崩れていたり
川床が倒木で覆われ遡上出来ない所が有る。そこで上流から下るルートも検討した。

警告!
ここに記載された情報を基に谷(沢)登り、下りは落石、滑落、転落等の危険を伴うので怪我、事故、遭難に遭っても一切の責任を
負えません、全て自己責任で行動してください。
ロープ、ストック、ヘルメット、登山靴、スコップ、地図、磁石など、藪コキ対策としてゴーグル、鎌、枝切はさみ、手袋、帽子などの
装備はそれぞれ必要です。
 

この地図は国土地理院発行の2.5万分1_2Dおよび3D地形図を使用し加筆たものである


高尾渓の始まりは辻子谷ハイキングコースのすなくら橋を渡りすぐに右折した一成寺の脇を通り登りはじめる。この場所は左から音川支渓と合流する。
近鉄石切駅南口から徒歩35分程で到着する。
(地図@)
下流から4番目の堰堤付近にあるコンクリート橋を渡り右岸に出る。取水槽があり、渓に沿って受水パイプが伸びている。このあたりから杉林地帯となる。
(地図A)

川床から高さ5m程の5番目の堰堤を過ぎると右側の急斜面上部にあったと思われる道が崩れている。
この場所の通過が危険で慎重になる。
高さ10m程 6番目の堰堤手前は倒木で遡上出来ず斜面上部まで登ることに。
  途中から上流を見ると左側の斜面が崩れて白い岩肌がむき出しとなっている。(地図B)
渓沿いの尾根道が見つからず、撤退した。
  後日、こんどはアジサイ園下部から破線で表示されるすなくら橋への道を探すも見つけられない。
次に上流から探索することにし管理道へ戻り、高尾渓右俣へ繋がると思われる4.5Kmポスト表示付近から西側の涸れ沢に入る。沢に草木はなく快適に下れる。(地図C)
 
初めは小石の涸れ沢で徐々に谷となり30分で標高450m付近の源流に。特に変わった様子もなく水が勢いよく斜面から湧き出し堰堤へと流れている。平坦に見えるが急斜面で岩が集まり落石の危険があるので枝につかまりストックを使い、谷の脇を慎重に下る。写真は上流を撮影(地図D)
  右俣上流から3番目堰堤を撮影。
(地図E)
右俣はここで左手前上流の1番2番の涸れ沢にある堰堤と二つに分岐する。
左俣には堰堤はなく昔のままの渓を保っているようなので後日、別ルートで訪れてみた。




  生駒山 堰堤のない高尾渓左俣の源流調査

難易度…★★★★
源流、湧水に関心のある人と道のない傾斜した谷に入り片道30〜50分藪こきに耐えられるマニア向け資料。
谷にある木の枝には赤、白、ピンク色の目印があるので源流部まで行ける。その先には目印はないものの右俣との合流点まで行くことは可能。行く時期は1月〜4月初旬がお勧めで落葉しているので足元の視界は良く転倒の恐れは少ない上、全身にひっつきむしやクモの巣が付くことは少なく、低温で汗も出ない。この時期以外では着替えが必要と思う、無いと帰りの電車には乗れない。

地図では左俣には堰堤はなく昔のままの渓を保っているものと思い上流から探索してみた。
初めは左俣上流と管理道の交差付近から入ろうとしたが伐採した枝が管理道を塞ぎどこから入るかわからず撤退。二回目は付近の管理道から西側を双眼鏡でじっくり見ると木木のわずかな間に赤布を発見。関連してに昔の航空写真から管理道の西側に南北に開けた所があることがわかっていたので管理道の4.5Km表示板から北側100mの範囲から西側に下れば左俣へのルートがあるのではないかと推察しルート1から挑戦、その後の探索でカーブミラー付近の切株から入るルート2の方が距離は短いことに気ずき新たに目印を付けた。

                  ↓ 高尾渓源流域の手作り地図 ↓

  管理道のミラー付近にある切り株から入ります。踏み跡に沿って進むとはっきりしなくなる位置から西側へ下ると二つ下のように草地のある開けた所に出る。


  踏み跡がはっきりしなくなる位置から北に進むと倒木と藪に阻まれるが赤い目印の付いた斜め立ちの木があれば谷の最上部入り口に到達、西(左)へ谷を下る。このルートは藪と倒木が多くお勧めしない、最近目印は未確認。白色破線ルートがお勧め。
(地図C地点)
  踏み跡が消える所から少し開け、西方向へ下る。
( 地図白色破線部 )
  複数の木に黄色の目印が付いているので斜面に沿って北方向に進みます。ルート1から西側に下っても目印はあります。( これより西側は急斜面となり危険 )

( 地図B地点 )

  開けた所を抜け、踏み跡を進む。( 地図B〜C間、白破線部
管理道から谷上部までのルートが分かりにくいが周囲の木に赤色リボンが各所に付いている。

  狭い踏み跡を枝を避けて北方向に進むと谷上部が近い。
  谷の上部から少し下った所に不法投棄したものと思われる古タイヤがふたつ落ちていたので、ひとつを木の枝に引っかけ目印とした。あとは谷に沿って下るだけ、転倒しないようストックを使い藪を慎重に下る。2月の谷には猪の糞が落ちており椿の花が咲いていた。
左保を下っている途中、送電塔への巡視路から谷へ直線的に下る地肌むき出しの道を見つけたが傾斜がきつく登れそうにない。台風通過後倒木、落枝で位置がわからなくなった。今後 巡視路を通る機会があれば確認したい。

2018年10月に探索時は台風の影響で倒木が多く水平距離約150m 高低差約80mの斜面を下るのになんと50分を要し、源流に到着した。2019年4月の探索では笹薮と倒木の枝も切られ視界も良く30分で到着した。新しく白、赤、桃色の目印も木と枝に付いて、整備していただいたパークレンジャーに感謝。写真は2020年2月下る途中の様子。
管理道に戻るには木の枝に引っ掛けたタイヤの位置から更に登ると白テープ、次に赤リボンが2ヵ所枝に付いてる。上方斜め右にも赤リボン2ヵ所を過ぎると藪を抜け踏み跡に沿って南へ行くと開けた斜面に出て太い木に黄色のテープの目印2ヵ所を過ぎてから東向きに赤リボンの付いた枝に沿って踏み跡を登ると管理道に戻れる。(地図折れ線白色破線部)
(注意!涸谷に沿って遡上、直線的に管理道へ出ようとすると最上部には障害物があり出られなくなる。地図×印)
  11月四回目の探索途中、きれいだが毒のあるマムシグサを見つけた。
 
笹藪が切れ土が見えだすと渓から染み出した水を確認出来た本流付近の様子。数メートル下流では水流となっていた。
前回の帰りは休まず管理道まで遡行出来たが2018年10月、台風後の遡行は倒木と藪をを乗り越える際、足への負担が大きく藪の中で複数回、休まざるを得なかった。(地図D地点)

 
湧水から少し下流の左手脇にある別の源流域に到着。手前約20度、奥約40度の急斜面にある複数の大小穴と苔むした岩があり落ち葉と泥を取り除くと二つの穴から大量の湧き水が本流へと流れている。斜面を登ると靴は泥で汚れるので注意!。
こちらの方が源流域らしく思える。
写真は2019年11月撮影。

源流の代表的形態を見つけ感動した。
(地図E地点)


 ↓ 源流域の大きさ、水の流れ、傾斜角度などをイメージしてみた。 ↓


  【最大穴幅80cmからの湧水の様子_1】
天井から二ヶ所、細い糸状水流が滴下している。
底と周囲に溜まった石と枯葉を除いたところ水流が復活した、底からも湧き出しているようだ。
何百年もの水流で硬い岩を削り穴を作ったようにみえる貴重な源流の写真!
ペットボトルに湧水を入れ持ち帰り試飲したところ不純物もなく飲めたが自己責任で。
  穴底と周囲には落ち葉と小石が溜まり分かりにくいので、天井から滴下する様子を断面イラストで表示してみた。
  【他の湧水の様子_2】
白岩の左奥にある穴から湧水が岩を削り小さい滝となり本流へと広がり流れ落ちている。
  更に下ると傾斜は緩くなり沢らしくなってきた。
距離は短いものの堰堤は無く生駒山西側では数少ない沢登り、沢下りを楽しめる。残念ながら2018年9月の台風21号による47m/s 強風による影響が残る左俣でした。
(写真は地図F地点の様子)

  右俣と左俣の出会い付近から右俣上流の堰堤を見た様子。平成元年の銘板が埋め込まれている。
右俣は堰堤上部で分岐し上流に2つの堰堤が見える。
左斜面を登り堰堤の上に出て、右俣を遡上すると最短距離で管理道の4.5Km表示板付近へ行けるが斜面が崩れて登れそうにない。
(地図H地点)
 
右俣と左俣の出合いの様子。
(地図G地点)
出合い下流にも堰堤はある。
合流した高尾渓は下流のすなくら橋付近で音川支渓と合流、辻子谷の流れとなる。