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バックナンバー88

おいしかった竹の子ご飯

五月初め、みどりの寺子屋恒例の竹の子堀り。
雨上がりの林の中で、倒木をくぐり抜けては探し回っていた子が大声を出した。
「あったよ」、声を聞きつけた子供たちがやってくる。
大きい子がスコップで掘る。
スコップを休めば、待ち切れない子供たちは、我先にと手で堀る。
ある保育園児、長さ七・八十センチもある竹の子を抱え込んで降りて来た。
「大き過ぎて食べられないよ」とお母さん。
でも「これはぼくがとったたけのこだ」と離そうとしない。
寺子屋のメンバ-、保育園児から六年生まで二十名程の子供たちが、
思いっきり自然を楽しんだ。
子供どうしの関わりって泥まみれになって、大声を出し合って、
汗を流し合って、一つの目標に向かって目一杯自分なりの力を出し合うから創り出される。三年生の女の子がこんな手紙をくれた。
「竹の子掘りから帰ってきて、すぐ皮をむきました。
その夜は、竹の子ご飯でした。私が切りました。
たくさんあったので、それからしばらく竹の子料理が続きました。
おばあちゃんが
『六十三年間生きてきて、こんなにおいしい竹の子を食べたのははじめてだよ』
と言ってくれました。
私も、これまでよりずっとおいしいなと思いました。
みんなして山の中を動き回って、みんなが力を合わせた楽しさが、
家中のみんなにも伝わった。
「ベンジャミンのたからもの」G・ウイリアムズ(アスナロ書房)
うさぎのベンジャミンが魚つりに出かけた。
ボ-トにのって釣り糸をたらしても、
いつまでたっても釣り糸はぴくりとも動かない。
「ぼうしのおうち」E・ベスコフ(福音館書店)
湖のまん中にすてきなぼうしのこびとのおうちがあった。
ある日、お母さんが「みんなきちんとおるす番しててね」
といって出かけた。
(文:石川 貢)

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