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ちいさいおうちでは毎月、岡崎ホームニュースという中日新聞の地方折込誌に、絵本からはじめる様々なお話を掲載しています。


「見守る」と「見張る 」

家庭教育学級の講話の後、こんな質問を受けた。
「家の子供は、ちょっと気にくわないことがあると親のせいにして親に当たるんです。」
どんな子供でも、たとえ勉強にしても自分のことなのだからやらなければいけないと考えている。
でも、なかなかやり出す気持ちになれない。
親からしてみれば、そんな子供を見ていると、まどろっこしく、ついあれせよ、これせよと細かなことにまで口を出してしまいたくなる。
これでは見張ってやらせること。
子供の側からいうならば、見張られ、やらされているのだから、自分のこととして考え、行うこともない。
やってやっとるんだ、という思いもあるから、つまずけば文句も出る。
事あるごとにそれが繰り返されていれば、ついには自分で考えることをやめてしまう。
子供には、今の自分を「認めてほしい」という願いがある。
それが満たされるから、やらなければ、やり出そうという意志も生まれてくる。
「鶏卵を見て、時を告ぐるを望む」ということわざがある。
親がいくら焦っても、望み通りになるわけがない。
子供の未来は子供自身が創り出すもの。母親は先を見据えて、どっしりと、ありのままの子供の姿を温かく見守ってやりたい。
親の仕事は、子供が本当に好きなことを見つけるお手伝いをすることだと思うから。
『理想のママのつくりかた』森野さかな(自由国民社)ママはとってもおこりんぼ。どなるとまるでかいじゅうのよう。
お母さんも読んでみたら。
『ママがいっちゃった』R・ギシュ-(あすなろ書房)ママがいない。
ママがいなくなってからは、うちの中にいてもなんだか寒い。
『てのひら島はどこにある』佐藤さとる(理論社)お母さんが太郎とお姉さんにお話をした。
「てのひら島っていう島のお話よ。そこには虫の神様がいっぱいいるの。」
(文:石川 貢)



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