子どもの本専門店『ちいさいおうち』 HOME
お店の紹介
今月の本
子ども本屋雑記帳
読み聞かせの会
ブログ
リンク
お問い合わせ
●子どもの本屋雑記帳

バックナンバー87

「いつも子どもの寝る前に、その日のよかったことを聞くことにしています。
ある時、その日は、子供の方から
「お母さん、今日何かいいことあった」
と聞いてきました。
『一緒にお風呂へ入れたことがよかったよ』
と答えました。
ニコッとしたと思ったら、もう小さな寝息を立て始めた我が子の寝顔を見て、大きくなったな、と思わずつぶやきました。
たわいない会話ではあるにしても、そこには温かな親と子の心がつながりがある。
『ラブ・ユ-・フォ-エバ-」R・マンチ(岩崎書店)
お母さんは、子供が寝る時、いつも子守歌を歌ってやった。
どんなに悪さをした日でも、お母さんは歌ってやった。
子供って、お母さんがいつも自分のことを思っていてくれる、こう思うだけで、とても幸せなのだ。
ところが、ある日曜日の朝の九時頃、近くのコンビニの前で、独りぼっちでカップラ-メンをすすっている中学年ぐらいの男の子がいた。
聞いてみると、
「お母さんがご飯を作ってくれないで、お金をくれたから」
と言う。
「これからどうするの」
「家へ帰ってゲ-ムをやる」。
遊ぶ友達もいないようだ。
泥だらけになって友達と遊んだ子は、夕食時に今日のことを一生懸命お母さんに話す。
お母さんもそれにうなづき、しゃべり合いながら食べる。
そんなちょっとした場を作り出すのも、お母さんの心の持ち方しだいではないかな。
『おやすみなさいフランシス』R・ホ-バン(福音館書店)
もうねる時間ですよ、と、お父さんもお母さんもいう。
でもフランシスは、
「わたしミルクがほしいの」。
飲み終ったら
「お部屋までつれていって」。
『もりのおくでおやすみなさい』K・シェファ-(徳間商店)
お母さんぐまが
「そろそろねましょうね」
といっても、子供たちは
「もっとあそびたいよう」
と大さわぎ。
(文:石川 貢)

© 2004 子どもの本専門店ちいさいおうち