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バックナンバー2004年11月第1週

『あらしのよるに』
きむらゆういち:作 あべ弘士:絵 (講談社)

ある嵐の夜に、1匹のヤギが雨宿りに入った小屋に、1匹のオオカミが同じように雨宿りにやってきます。
暗闇の中、2匹はお互いの正体を知らないまま会話を続け、親睦を深め合いますが…。

『あらしのよるに』は、元々1巻だけで終わるはずでした。
実際、これ1冊だけでもとても完成されていて、十分に面白い内容です。
しかし読者からの「続きが知りたい!」という声に押され、
その後を書いた『あるはれたひに』をはじめに、
『くものきれまに』
『きりのなかで』
『どしゃぶりのひに』
そして最終巻『ふぶきのあした』が出版されることになります。

それぞれのお話では一貫して「本当のトモダチとは何か」というテーマが込められています。
オオカミとヤギ。
本来なら食べ、食べられる関係である2匹の間の友情は、果たしてどこまで続くのか?

今年、『あらしのよるに』は10周年を迎えました。
それを記念して、「あらしのよるに特別編」と称した1冊の絵本が出版されました。
『しろいやみのはてで』という名前のこの本は、いわば「あらしのよるに外伝」とでもいうべきもので、本編では語られなかったオオカミのガブとヤギのメイ、それぞれの思いが綴られています。

今まで『あらしのよるに』シリーズを知らなかった人も、この機会に第1巻だけでも読んでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでみたくなることうけあいです!

(文:小人店員)

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