『密林一きれいなひょう』ってどんな豹だろう?と、なんとなく気になる題名です。
表紙を見ると、黄土色に黒い大きな斑点が3つ見えるだけ。
とても密林一きれいなお話には見えません。
でも、この表紙だけを見て中身を見るのをやめてしまった人は、かなり損をしていると思います。
あるところに1匹の豹がいました。
その豹は、黒いつやつやした斑点がとても自慢でした。
ところがあるとき、くしゃみをした拍子に黒いつやつやした自慢の斑点が全部どこかへ飛んでいってしまったのです。
斑点のない豹なんて豹ではありません。
そこから豹の斑点探しの旅がはじまりました。
豹のちょっとした表情の変化が、喜怒哀楽をよく表しています。
全体的にほのぼのした雰囲気で、文章にとてもマッチしています。
森で出会った動物たちも、逃げ出した斑点も、斑点をなくしてしまった豹自身も、最後はみんなハッピーになれるいいお話です。
(文:小人店員)