子どもの本専門店『ちいさいおうち』 HOME
お店の紹介
今月の本
子ども本屋雑記帳
読み聞かせの会
ブログ
リンク
お問い合わせ
●子どもの本屋雑記帳

バックナンバー73

わたしの居場所

つい先日、緑の寺子屋(注)の子たちが私の家へやってきた。
「今の寺子屋には、一・二年生の子が少ししかいない。
私たちが卒業したら、寺子屋が無くなってしまうのではないか。
私たちにできることは、と考えてポスタ-を作りました」
というのである。
誰に言われたわけでもない。
私たちの寺子屋をもっともっと大きくしたい、いつまでも続けてほしい、こんな願いから出た私の行いだ。
願いがあるから、それをやり通したいと言う意欲もわき、私がやるべき行いに気づく。
願いは、無条件に愛されていることが感じられる、ゆったりとした場所の中で創られる、という。
寺子屋の父母、太鼓発表ともなれば、子供と一緒に重い四斗樽を、汗を流して運んでくれる。
家中どころか、親類縁者までも総動員して応援にかけつけてくれる。
まさに、親と子の共同作業。
子供って、こんなことの中から、安心して過ごせる私の居場所を感ずるものだ。
ある母親、「何も話せなかった子が、寺子屋のことは自分から話してくれる」と話してくれた。
わたしの寺子屋なのだから、わたしなりに考えたことを、わたしなりの行いで現そうとする子供たち、次はどんなことをやり出してくれるかな。
『ことりをすきになった山』エリック・カ-ル(偕成社)
小鳥のジョイが岩山にとまった。
山は心をこめて頼んだ。
「小川一つないけれど、またきておくれ」と。
『おやすみなさいおつきさま』M・ブラウン(評論社)
お休みおへや、お休みあかりさん、お休みいすさん・お休みくつしたさん、お休みくしとブラシ、お休み お休み。

(注)筆者主宰の小学生を主体にしたサ-クル。
(文:石川 貢)

© 2004 子どもの本専門店ちいさいおうち