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柱の傷は

昔、習った唱歌の中に「柱の傷はおととしの・・・」というくだりがあった。
柱の傷はただ体が大きくなった印ではない。
心も、体もこんなに大きくなった、という親の思いの刻印なのだ。
子育ては、マラソンだといった人がある。
他の子との競争ということではなく、親子共々完走することに価値があるということ。
身近なところで子供の成長をこまめに見つめる。
それが、マラソンでいえば、チェックポイント。
子どもが走り続けたくなる声かけがスペッシャルドリンク。
「ここまで大きくなったんだ」と思うから、子供を力づける声かけも生まれ、ドリンクを飲んでまた走り出す子供の姿に親も嬉しくなる。
思い込みが過ぎればあわててしまい、共に息切れしてしまう。
ドリンクは、親が子供から適度に離れ、自分なりに走りながら、気長に子供なりの足取りを見つめていれば創り出される。
「がんばれ、がんばれって言うけど、ぼくだってがんばっている」では。
クリスマスは、大きなチェックポイント。
どんなドリンクがいいのかな。
贈り物は、物だけではなく、走る姿を認める言葉も添えてやりたい。
柱は家の要。
いうならば家族の心。
親子共々に心に残る刻印であるよう、我が子だけの印を刻んでやろう。
『クリスマスのおくりもの』J・バ-ニンガム(ほるぷ出版)
贈りものをくばり終えたおじいさんサンタのふくろの中に、一つだけ贈りものが残っていた。
『子うさぎ ましろのお話』佐々木たづ(ポプラ社)
子うさぎましろは、サンタクロ-スから、もう一回、贈りものをもらおうと考えた。
もうすぐお正月。次のチェックポイントだ。
(文:石川 貢)

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