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バックナンバー76

ふれ合い

昨年末、恒例の町内餅つき大会を行う。
子供がおよそ八十人、お年寄りを含めて大人はおよそ六十人が参加。
子供がなたで木を割る、マッチを使って火をつける。
なたもマッチも使ったことのない子供たち。
なんとか、かまどの火入れができた。
きねのつき方、手返しも、お年寄りがつきっきりで教えてくれた。
包丁も使ったことのない子が大根を切ったり、すりおろしたり。
かまど、釜、臼の後始末も子供だけでやり終えた。
あるお年寄り「自分でやった方が楽だけど、子供はすぐ覚えてくれるから楽しいね。」と。
「おじいさん、おばあさんて、いろんなこと知っているんだね。」子供がお年寄りに話しかけていた。
今年は若いお母さん方への漬物教室も行う。
お年寄りの手先を見つめながら、うなづき合い、「漬物作りなんて初めて。私がつけたたくわんをみんなで食べたらおいしいだろうね。ワクワクするよ。」とお母さん。
「この頃の子は、何を考えているのか分からない」と言う人もいる。
あるお年寄りが「わしらの子供の頃は、年寄りからいろいろなことを教えてもらった。」と言われた。
寒空の下でも汗を流し合ったから、心が伝わった。
やり終えた時「ありがとう」と笑顔で言った子供の声が快かった。
『おじいちゃんわすれないよ』 B・ウェステラ(金の星社)
大好きなおじいちゃんのそうしきの日、ヨ-ストの心に楽しかった思い出が浮かんでくる。
『おばあちゃんすごい』中川ひろたか(童心社)
おてだま、おりがみ、あやとり・・・おばあちゃんは何でもできる。
『おばあちゃんがいるといいのにな』松田素子(ポプラ社)
おばあちゃんて、さみしい時、悲しい時も、やさしくつつんでくれる人。
こんな人がいるといいな。
(文:石川 貢)

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