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バックナンバー77

誰にだってよさがある

不合格犬たちは、決してだめ犬なんかじゃありません。
盲導犬にはてきしていなかったけど、ちがうよさをたくさん たくさんもった犬たちです。
「すごいぞ、不合格犬。」
私は、うれしくなって、心の中でさけんでいました。
その時、ベンジ-の声が聞こえてきたような気がしました。
『結衣子ちゃんのいい所は何?きっとたくさんあるはずだよ。」
四年生の結衣子さんが、『盲導犬不合格物語』(沢田俊子、学習研究社)を読んで感想文を書きました。
よく平等といいます。
どんな子でも必ずよさを持っている、ということが、その底にあるということでしょう。
よその子と比較しても、我が子のよさは目に映りません。
ありのままの姿を、あなたの目で、じっくりと見たらどうでしょう。
ある子は、欠席した子に、あぜ道に咲いていた草花を摘んでお見舞いに行きました。
寺子屋で、障害もあって友達とうまく話ができないある子が、みんなの前で
「ぼくに大太鼓を打たせてください。」
と真剣な目で、一生懸命に言いました。
「種をまいて、毎日きちんと水をかけていれば、時期はそれぞれ違っていても、必ずきれいな花を咲かせるものです。」
誰もが持っている小さな花芽をふくらませてあげて。
『あしなが』あきやまただし(講談社)
足も、首も、しっぽまで長いあしなが。
「あしながってね。でっかい家にすんで、すごいごちそうたべてるんだって。子犬や子ねこを食べちゃうんだって・・・」
『ぼく、わたし』高畠那生(絵本館)
ぼく、勉強はとくいじゃないけど、紙ひこうきはとくい。
わたしって、鉄棒はにがて。
でも、リボンをすてきにむすべるわ。
(文:石川 貢)

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