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バックナンバー78

寺子屋発表会で

つい先日、私たちの「みどりの寺子屋発表会」を行いました。
百五十人もの方々のご声援を受け、一年生を交えたメンバ-は、和太鼓演奏、活動発表を、子供たちだけの手で見事にやり終えてくれました。
終演後、六年生が、みんなで寄せ書きした色紙と写真立てをプレゼントしてくれました。
家の人には言わず、子供だけで相談をし、お小遣いの中から、百円づつ出し合ったというのです。
「ありがとうございました」
と真顔で言う子供たちの言葉に胸が熱くなりました。
「ようやった」。
自分たちから始めた後片付けも終わったお母さんたち、ただ黙って、子供の姿を見つめていました。
家の中でもそうではないでしょうか。
子供は、苦しい時でも手を出すのではなく、じっと「待つ」、見守っている親の目線を、感じています。
私の願いに向かってがんばる私を無言で支えてくれている親の目を知るから、やり通そうという気持ちも、大きく広がるのです。
「お母さんが私の方を大きな目で見ていてくれた。」
「となりのお姉さんを見て、私もがんばった。終わった時、私の手のひらがまっかになっていた。」
また一つ学年が上がりました。
『ともだちになろうよ』中川ひろたか(アリス館)
お母さんは、よくお友だちできたって聞くけど、友だちなんかひつようなの。
ともだちなんかいらない。
『くまのこうちょうせんせい』こんのひとみ(金の星社)
「おはよう」いつも元気なくま校長先生。
でも、先生は小さな声しか出せなくなってしまいました。
そのわけは?
『ともだち ともだち一ねんせい』ひろはたえりこ(あかね書房)
「もう一年生だからね。なきむしはだめよ。」
みさきは、家を出る時、お母さんに言われたことを思い出します。
(文:石川 貢)

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